コンタクトレンズの種類と選び方
2024.02.21

コンタクトレンズの種類と選び方! ライフスタイルや利用シーンやお悩みに合わせて解説!

コンタクトレンズの種類と選び方! ライフスタイルや利用シーンやお悩みに合わせて解説!

目次

コンタクトレンズにはさまざまな種類があります。ソフトレンズとハードレンズ、1dayや2Weekなどの使用期間別、近視用・遠視用・乱視用・遠近両用・カラコンなど用途の違いなどたくさんの選択肢があるためライフスタイルや利用シーンに合わせてレンズを選ぶことが大切です。

初めてコンタクトレンズを使用する方はもちろん、すでに使用している方でも、ハードレンズかソフトレンズか、1day・2week・1monthか、どのようなコンタクトにするか迷うのではないでしょうか。コンタクトの種類や選び方について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

コンタクトレンズの種類

コンタクトには、さまざまな種類があることを知っていますか?そのなかで自分に合うものがわからずに悩んでしまいがちです。
コンタクトは、遠くを見えやすくするだけでなく、乱視用や遠近両用など一人ひとりの状態に合わせて選ぶことができます。
さらに、カラコンを使用すれば見た目の印象を変えることもできたり、日常生活をより快適にすることができるかもしれません。

はじめに、コンタクトにはどのような種類があるのかチェックしていきましょう。

ハードレンズとソフトレンズ

コンタクトは、ソフトレンズとハードレンズに分かれています。名前のとおり柔らかいか硬いかの違いがありますが、具体的にはどのような点が異なるのでしょうか。

ソフトレンズ

ソフトレンズは水分を含む柔らかい素材で作られていて、初心者にも着用しやすく扱いやすいことが特徴です。
全体的に目の黒目よりも少し大きめのサイズで、柔らかいことから着け心地が良いことが魅力です。

✓メリット
  • 装用感が良い
    水分を多く含み柔らかいため、目にフィットしやすく異物感が少ない。
  • 慣れやすい
    ハードコンタクトと比べて初めてでも違和感が少なく、初心者にもおすすめ。
  • 外れにくく運動に向いている
    目に密着してズレたり外れたりしにくいため、スポーツやアクティブな活動におすすめ。
  • 種類が豊富
    ワンデー・2ウィーク・マンスリー、乱視用、遠近両用、カラコンなど、用途に応じた製品が多い。
✓デメリット
  • コストがかかる
    ワンデータイプなどは使い捨てのため、年間コストが高くなる傾向がある。
  • 汚れが付きやすい
    水分を多く含むため、タンパク質や脂質などの汚れがつきやすく、ケアを怠ると感染リスクが高まる。
  • 破れやすい
    素材が柔らかく薄いため、取り扱いに注意しないと破れてしまうことがある。
レンズがズレたり外れたりするといったことがほとんどなく、運動をするときでも安心して使うことができます。黒目全体を覆うためトラブルが発生した際には負担となりますが、適切な方法で使用すれば、深刻なトラブルとなるようなリスクは避けることができます。

ハードレンズ

一方、ハードレンズは水分を含まない硬い素材で作られていて、取り扱いに慣れるまで少し時間を要する傾向があります。
黒目よりも少し小さめのサイズなので、目への負担が少なく、適切な位置に装着できれば視力の安定が期待できます。その一方で激しい運動をしたときにズレてしまうことや、目にゴミが入ったときは異物感を感じやすい面もあります。

✓メリット
  • 視力の矯正力が高い
    特に乱視や強度の視力矯正に優れ、見え方がシャープ。
  • 長寿命で経済的
    長く使えるため、経済的。適切に使用すれば2〜3年使えるため、コストが抑えられる。
  • 酸素透過性が高い
    レンズのサイズが小さく黒目全体を覆わないため、目に酸素が届きやすい。
✓デメリット
  • 装用感に慣れが必要
    初期は異物感が強く、慣れるまでに時間がかかる。
  • 外れたりズレが生じやすい
    目の上で動きやすく、まばたきや強風、運動時に外れることがある。
  • 種類が少ない
    ワンデーやカラー、遠近両用などのバリエーションがない。


使い捨てコンタクトレンズ

短期的に使うコンタクトとして、使い捨てコンタクトがあります。一定期間使ったあとはゴミ箱に捨てることが原則です。
使い捨てレンズの場合は、すべてソフトレンズで、はじめての方にも扱いやすいことが特徴です。

1dayコンタクトレンズ

1dayタイプのコンタクトレンズは、1日使って交換するタイプで、毎日新しいレンズを装着できることが魅力です。レンズのお手入れが不要なので忙しい方はもちろん、はじめての方にも使いやすいでしょう。
また、日常的に使うほかに必要なときだけ使うこともできます。たとえば、運動するときだけ、メガネを外して生活したいときだけ、などのように臨機応変な使い方ができます。

1枚使い捨てるだけの手軽さが魅力ですが、毎日着用する場合は、購入費用がやや割高になるため、その点は用途や目的に合わせて選びましょう。

✓メリット
  • 毎日新品で衛生的
    1日のみ使用して交換するため、レンズの汚れが蓄積せず、雑菌繁殖のリスクが低い。
  • ケアが不要
    洗浄や保存の手間がかからず、ケア用品を用意する必要がない。
  • 旅行時などに予備として便利
    ケア用品を持ち歩く必要がないため、旅行に便利。普段メガネ派の人でもスポーツやイベント時のみ使用できる。
  • 種類が豊富
    遠視・近視だけでなく、乱視・遠近両用・カラコンの1dayタイプも多い。
✓デメリット
  • コストがかかる
    毎日新品を使うため、2weekやマンスリータイプよりも年間費用が高くなりがち。
  • 購入頻度が高くなる
    毎日使用する場合は消費が早く、定期的な購入・在庫管理が必要。

2weekコンタクトレンズ

2weekタイプのコンタクトレンズは、2週間使用して交換するタイプです。
着用後は毎回洗浄や消毒などのケアが必要ですが、1dayタイプよりも費用を抑えられることが魅力です。

1monthコンタクトレンズ

1monthタイプのコンタクトレンズは、1か月間使えるタイプです。2weekタイプと同様、着用後は毎回ケアをする必要があります。1カ月で交換するため、毎月何日ごろの交換といった形で使用期間の管理がしやすいメリットがあります。
普段から毎日コンタクトを使用している方、リーズナブルにコンタクトを使用したい方には、1monthタイプがおすすめです。

使用期限を守らなければトラブルが発生することもありますので、使用期間の管理や毎日のケアに自信がない場合は1dayタイプのほうが安心して使えるでしょう。

一定期間使用する2weekタイプと1monthタイプのメリットとデメリットはこちらを参考にしてみてください。

✓メリット
  • コストパフォーマンスが良い
    ワンデータイプよりも年間のレンズ代が抑えられる。
  • 装用感が良い
    シリコーンハイドロゲル素材など快適性の高い製品が多い。
  • 購入頻度が抑えられる
    買い替えの頻度が少ないため、購入の手間を省ける。
  • 種類が豊富
    高機能レンズやバリエーションも比較的多くラインナップされている。
✓デメリット
  • 毎日のケアが必要
    使用後は毎回洗浄・保存が必須。ケアを怠ると汚れや細菌繁殖の原因に。
  • 使用期間を超えるとトラブルのリスクがある
    使用期間(14日間・1カ月間)を正しく守らないと目のトラブルを招くことがある。
  • 汚れの蓄積や乾燥が気になることがある
    毎日使うため、後半になると乾燥やくもりを感じやすくなる人も。


用途・機能別コンタクトレンズ

コンタクトレンズは視力の矯正はもちろん、ほかの用途や目的でも着用するケースもあります。
たとえば、ファッションに合わせて印象を変えたりおしゃれ目的でも使用するカラコンや、乱視用や遠近両用などのレンズなどがあります。
下記の主なレンズについて、用途や機能別にチェックしていきましょう。

・近視用レンズ

・遠視用レンズ

・乱視用レンズ

・遠近両用レンズ

・カラコン


近視用レンズ

近視とは、近くはよく見えますが、遠くは見えづらい状態をいいます。
コンタクトレンズは、この近視の矯正に適していることが強みです。目に直接レンズを着用するため、強度の近視でもゆがみなどを感じさせない見え方を実現します。
ソフトレンズとハードレンズがあるため、ライフスタイルや使いやすさなどから、自分に合うレンズを選びましょう。

遠視用レンズ

遠視は、本来ピントを合わせたい位置より焦点が奥になってしまう状態です。 遠くが見える状態と解釈されることがありますが、焦点が網膜上にないためピント調整がうまくいかず、実際は遠くも近くも見えづらく目が疲れやすくなってしまいます。
遠視用レンズはこうした状態を矯正し、目の負担軽減が期待できます。遠視用レンズにもソフトレンズとハードレンズがあります。

乱視用レンズ

角膜や水晶体のゆがみなどの影響で、ピントが合わず、二重に見えたりぼやけたりするのが乱視の症状です。これらを矯正する機能があるのが乱視用レンズで、トーリックコンタクトレンズともよばれています。
乱視用コンタクトレンズは、正しい向きで着用しなければ矯正の効果がうまく発揮できないため、回転を抑制する特殊な形状をしています。

遠近両用レンズ

遠近両用レンズは、遠くを見るための度数と近くを見るための度数が1枚のレンズに入っているコンタクトレンズです。近くを見るときはレンズの中央、遠くを見るときはレンズの外側、中間を見るときは前者の中間に視点をあわせて見るといった「マルチフォーカル」とよばれる構造が一般的です。

メーカーによって構造が異なる場合もあるため、購入する際は事前に確認しておきましょう。また、着用してから見え方の違いに慣れるまでは少し時間がかかることもあります。

カラコン

カラコンは瞳を大きく見せたり、色の雰囲気を変えたり透明感を演出することができる点が魅力です。
瞳の色が少し明るく見えるような自然な色や、高発色のグレーやブルーなど様々なデザインから選ぶことができます。どのようなカラーを選ぶかにもよりますが、普段とはひと味違う印象を演出することもできます。

カラコンは1dayタイプの商品が多く、一般的なクリアレンズと比べると1箱10枚程度と枚数が少なく割高になる傾向がありますが、いろいろなデザインをストックして気分やファッションに合わせて楽しむことができます。

利用シーン・目の状態別コンタクトレンズの選び方

コンタクトは、着用シーンや目の状態、着用するタイミングなどに考慮して選ぶことも大切です。視力の矯正だけでなく、これらも踏まえて最適なコンタクトを見つけましょう。

長時間つけたい場合

日常的に長い時間コンタクトを着用したい場合は、酸素透過性の高いレンズを選びましょう。酸素透過性とは着用時にどれだけ目に酸素が届くかを示すもので、これは角膜の健康を維持することにつながります。
シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトは、この酸素透過性が高いため着用時間が長い方におすすめです。

また、帰宅後はすぐにメガネに切り替えるなど、装着時間を短くする工夫も目の健康のために大切です。

PCやスマホの操作が多い場合

デスクワークなどでPCやスマホの画面を見る時間が長いと、自然と瞬きの回数が減り涙も不足してしまいます。涙が少なくなると目のかすみや疲れの原因になります。そのため、水分を多く保有できるタイプや乾燥しにくいタイプのコンタクトを選びましょう。
加えて、長時間の着用でも着け心地が良いコンタクトを選ぶことも大切です。シリコーンハイドロゲル素材レンズは、乾燥しにくく、酸素透過率も高いためおすすめです。

また、PCなどを近距離で見る時間が長い場合などは、度数が弱めのコンタクトを着用することで疲れ目を軽減することも期待できます。

ドライアイの場合

涙の量が少ないドライアイが気になる場合は、含水率の低いソフトコンタクトレンズがおすすめです。
ソフトコンタクトレンズは涙を吸収しやすい性質がありますが、含水率が低いとレンズが吸収する涙の量が抑えられるため目の渇きが軽減されます。

一方で含水率が高いレンズはレンズ水分の蒸発量が多いため、乾きが気になる場合があります。目安として、含水率50%以下のものが低含水とよばれているため、50%以下のレンズを選ぶとよいでしょう。
さらに目に優しい設計のシリコーンハイドロゲル素材のレンズを選ぶと、より乾燥感の軽減に期待できます。

近視や乱視が強い場合

近視や乱視が強い場合は、視力を安定させいやすいハードコンタクトレンズがおすすめです。 ただ、ハードコンタクトレンズは装着時の異物感が気になる場合もありますので、そのようなときはソフトコンタクトレンズの使用も検討できます。

度数の高いソフトレンズを使用するときは酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル素材の使用がおすすめです。
また、ソフトコンタクトレンズでの近視の調整は、-10.00までが一般的ですので、それ以上の場合はハードレンズを検討してみましょう。

アレルギーや花粉症の場合

アレルギーや花粉症が気になる場合、1dayタイプの使い捨てコンタクトレンズがおすすめです。ソフトコンタクトレンズには花粉が付きやすく、違和感を感じやすくなるため、1日使い捨てタイプを使用することで毎日清潔なレンズを使用できる点が魅力です。
状態によっては症状がおさまるまで一時的にメガネを使用することも検討してみましょう。

スポーツをする場合

スポーツや運動をする場合は、ズレたり外れたりしにくいソフトコンタクトレンズがベターです。ハードコンタクトレンズは激しい運動をする際にズレたり外れたりする恐れがあるので日常的に体を動かす人はソフトコンタクトレンズがおすすめです。
また、汗などで汚れやすい場合、清潔に使える1dayタイプを検討してみましょう。

まとめ

コンタクトレンズは選び方次第で目の負担を軽減したり、より良い見え方を実現したり、おしゃれ の一部になったりと、さまざまなメリットがあります。

ただ、コンタクトレンズは直接瞳に入 れる高度管理医療機器です。正しい使い方をしないと目のトラブルにも発展することがあります。事前に眼科を受診して自分の目の状態を知ることが大切です。
目的や用途に応じて自分に合うコンタクトレンズを選び、快適なコンタクトレンズライフを過ごしましょう。

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