目に優しいコンタクトの新素材!シリコーンハイドロゲル素材とは?
2024.05.17

目に優しいコンタクトの新素材!シリコーンハイドロゲル素材とは?

シリコーンハイドロゲル素材とは?他のコンタクトレンズ素材との違いや特徴を解説!

目次

コンタクトレンズを使用していると、「シリコーンハイドロゲル」という素材の名前を見たり聞いたりすることがあるかもしれません。
しかし、シリコーンハイドロゲル素材の具体的な特徴や、他の素材との違いについてはよくわからない、という方も多いのではないでしょうか?

そこでこのコラムでは、シリコーンハイドロゲル素材の特徴や、従来素材のHEMA素材との違い、どのような方に向いているのかについて詳しく解説します。

シリコーンハイドロゲル素材とは?

シリコーンハイドロゲル素材は、酸素を通しやすいシリコーンと水分とよくなじむハイドロゲル素材を合わせたものです。
従来のハイドロゲルレンズであるHEMA素材のコンタクトレンズは、酸素透過率(DK/L値)が低い傾向にあるという課題があります。

一方で、シリコーンハイドロゲル素材を用いたコンタクトレンズはこの課題を解消し、酸素透過率(DK/L値)が高いことが特徴です。

目は、空気中から酸素を取り入れて健康を保つため、コンタクトレンズ装用時はレンズが酸素を通すことが大切です。
シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは高い酸素透過性を確保しつつ、着け心地のよさを追求した商品も多く開発されています。そのため、長時間の使用でも目の健康に配慮しながら使用することができます。

シリコーンハイドロゲル素材の特徴

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズには、以下のような特徴があります。

・酸素透過率が高い

・乾燥しにくい

・変形しにくい(扱いやすい)

・脂質汚れには強くない

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

酸素透過率が高い

コンタクトレンズの装用中に酸素が目にどのくらい届くかを表す指標を「酸素透過率」といいます。シリコーンハイドロゲル素材は、その酸素透過率(DK/L値)が高い素材です。

目の角膜は血液から直接酸素を取り入れられないため、空気中からの酸素供給が必要です。これまで広く用いられてきたHEMA素材のコンタクトレンズは、レンズに含まれる水分を介して目に酸素を届けていました。

一方でシリコーンハイドロゲル素材は、素材そのものが酸素を通しやすい構造をしているため、HEMA素材と比較してより多くの酸素が目に届けることができるのです。
そのため、酸素不足による目の疲れや充血を軽減し、長時間の装用でも快適さを保つことが可能です。

乾燥しにくい

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは、目の乾燥軽減が期待できます。

HEMA素材のレンズは、酸素を通すためにたっぷりと水分を含み、含水率が高いことが特徴です。
しかし、含水率を高めると水分が時間の経過と共に蒸発してしまい、水分を失ったレンズが涙を吸収するため目の乾燥を引き起こしてしまうことがあります。そのため、朝は快適でも夕方には不快感を覚えることも少なくありません。

一方でシリコーンハイドロゲル素材は素材そのものが酸素をよく通すため、含水率を抑えることができます。それにより蒸発する水分量も少なく、長時間装用しても乾燥しにくいのです。
その結果、ドライアイになるリスクを抑えることにもつながります。

変形しにくい(扱いやすい)

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは変形しにくく、扱いやすいことも特徴です。
レンズに程よいコシがあり、指先に置いた際に形が崩れにくいため、装着や取り外しがスムーズに行えます。

脂質汚れには強くない

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは、脂質汚れにはあまり強くありません。
素材の性質上、皮脂や化粧品に含まれる油分が付きやすく、一度付着すると落としにくいため注意しましょう。

レンズを清潔に保つため、使用する際は少し工夫が必要です。
たとえば、化粧をする際などはレンズを装着した後に行うこと、化粧を落とす際はレンズを外してから行うことが望ましいです。レンズの取り扱い前後には手をきちんと洗うことも忘れないようにしましょう。

また、脂質汚れに特化したコンタクトレンズ用洗浄液の使用も効果的です。このような少しの工夫でシリコーンハイドロゲルレンズをより快適に使用することができるでしょう。

従来型素材「HEMA」との違い

従来型のソフトコンタクトレンズには、Hydroxyethyl methacrylate(ヒドロキシエチルメタクリレート)略して「HEMA」が使用されていました。

HEMA素材は、水分を多く含むことで柔軟性が高まり、着け心地が良くなるという利点があります。HEMA素材は水分を介して酸素を目に届けるため、含水率を高めることで酸素透過率を向上させています。

しかし、高含水率のレンズは水分量に比例して水分蒸発量も増えるため、長時間の装用時には目の乾燥を引き起こすデメリットも持ち合わせています。
また、酸素透過率を高めるためにレンズを薄くすると、変形しやすく取り扱いが難しくなるという課題もありました。

これに対し、シリコーンハイドロゲル素材は、素材自体が酸素を通すため、水分を介さずに酸素を透過させることができます。それにより多くの酸素を目に届けることが可能で、長時間の装用でも目の健康を保ちやすいのがHEMA素材との大きな違いです。

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトは高い?

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは、HEMA素材よりやや高価なものが多いですが、価格差は数百円程度のものが多く、大差ない価格になっています。

わずかな価格差で、目に優しい快適な装用感が期待できるため、多少の価格差があっても、シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズを使用するメリットは十分にあるといえるでしょう。

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトはこんな方におすすめ

さまざまなメリットを持つシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは、以下のような方に特におすすめです。

・日常的に長時間装用する方

・オフィスなどの乾燥した環境で装用する方

・ドライアイの方

・着け心地を重視したい方

上記に当てはまる方は、シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズの使用を検討してみましょう。
ここからは、このような方におすすめな理由を詳しく解説します。

日常的に長時間装用する方

長時間コンタクトレンズを装用すると角膜へ供給される酸素量が不足し、目の健康を損ねる原因につながることもあります。目の健康を維持するためには、多くの酸素が角膜に届くことが大切だからです。

そこで重宝するのが、シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズです。
シリコーンハイドロゲル素材は高い酸素透過率を誇るため、長時間の装用にも適しているといえるでしょう。

オフィスなどの乾燥した環境で装用する方

オフィスなどのエアコンの効いた部屋は、一般的に乾燥しやすい環境です。乾燥しやすい場所は、コンタクトレンズが含む水分が蒸発しやすく、目の不快感を引き起こすおそれがあります。

特に従来のHEMA素材は、レンズが含む水分を介して目に酸素を供給するため、時間の経過とともに目に届く酸素の量が減ってしまうことが考えられます。そのため長時間にわたる装用は、より問題になるでしょう。

シリコーンハイドロゲル素材のレンズは、水分を介さずとも酸素が直接レンズを通過できるため、乾燥による酸素の供給量が少なくなることを軽減できます。
乾燥が気になるオフィスなどでコンタクトレンズを使用されている方は、シリコーンハイドロゲル素材のレンズを検討してみるとよいでしょう。

ドライアイの方

シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズを使うことで、ドライアイの症状を抑えることが期待できます。
シリコーンハイドロゲル素材の大きな特徴は、素材を通して酸素を直接目に届けられることです。それによりレンズに含まれる水分量を減らすことが可能になり、レンズが乾燥することによる水分蒸発を抑制することができます。

従来のHEMA素材はレンズに含まれる水分が蒸発しやすく、その分の水分を補おうとしてレンズが涙を吸収してしまうため、ドライアイを引き起こしやすいとされてきました。
しかし、シリコーンハイドロゲル素材は水分が蒸発しにくく、涙の量を保てるため、ドライアイに悩む方には向いているといえるでしょう。

着け心地を重視したい方

着け心地を優先的に考える方にも、シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズをおすすめできます。
シリコーンハイドロゲル素材のレンズは、含水率が低めであることからやや硬質な印象があり、過去には一部の使用者からは違和感や不快感の声が聞かれることもありました。

しかし、技術の進歩により、現在は装用感を格段に向上させたシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズが多く開発されています。近年のシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズは、高い酸素透過率(DK/L値)を保ちつつ、着け心地も向上しています。

着け心地の問題で避けていた方は、この機会に一度シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズを使ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

シリコーンハイドロゲル素材は、優れた酸素透過率(DK/L値)と乾きにくさを併せ持つコンタクトレンズの素材です。
角膜への酸素供給量が多く、長時間の装用でも目の乾燥を抑制する特性があります。また、形状の安定性が高く、日々の取り扱いが容易な点も魅力のひとつです。

日常的に長時間コンタクトレンズを使用する方や乾燥した環境での装用が多い方、着け心地や目への負担を気にする方にとくにおすすめの素材です。

コンタクトレンズに悩みがある方は、シリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズの使用を検討してみましょう。

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