遠近両用コンタクトレンズとは?メリット・デメリットや使い方のポイントを解説!
2025.12.03

遠近両用コンタクトレンズとは?メリット・デメリットや使い方のポイントを解説!

目次

「最近、本やスマホの文字が読みづらい」「暗い場所で視界がぼやける」――そんな変化を感じたら、それは老眼の始まりかもしれません。 老眼は加齢によって目のピント調節力が低下することで起こる自然な現象ですが、放置すると目に負担がかかってしまうため、早めの対策が大切です。

このコラムでは、老眼の仕組みや遠近両用コンタクトの特徴、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

遠近両用コンタクトレンズとは?

老眼の仕組みと見え方の変化

私たちの目は、水晶体(レンズ)の厚みを変えることで光の屈折率を調整し、ピントを合わせています。 しかし加齢とともに、水晶体の弾力性が失われていくと、厚みの調節がうまくできなくなり、ピント調節機能が低下します。これが「老眼」と呼ばれる現象です。

さらに、水晶体の厚みを調節する役割を持つ毛様体筋も、年齢とともに筋力が衰えていきます。この筋肉の働きが弱まると、水晶体を十分に厚くできなくなり、近くのものがぼやけて見えるようになります。
また、毛様体筋の働きが低下することで、ピントの切り替えもスムーズにいかなくなり、視界の調整に時間がかかるようになります。

主な老眼の症状

  • 手元の文字や物が見えづらくなる
  • 本やスマホを自然と目から離して見るようになる
  • 目の疲れからくる頭痛や肩こりを感じることがある
  • 近くから遠くへ視線を移すと、一時的にぼやけて見える
  • 遠くのものにピントが合うまでに時間がかかる

老眼は、加齢によって起こる自然な現象なので、根本的に治すことは難しいとされています。ピントが合いづらくなることで、目は無理に調整しようとし、眼精疲労や不快感の原因になることも。こうした負担を軽減するためにも、早めに遠近両用コンタクトレンズなどで目の働きをサポートし、快適な視界を保つことが大切です。

遠近両用コンタクトレンズの特徴

遠近両用コンタクトレンズには、ソフトタイプとハードタイプがあります。ここでは主にソフトタイプの遠近両用コンタクトレンズについて解説していきます。
遠近両用コンタクトレンズには、1枚のレンズの中に「近くを見るための度数」と「遠くを見るための度数」が組み込まれています。
多くの製品は、レンズの中心に近くを見る度数があり、そこから中間部を経て、周辺に向かって遠くを見る度数へと緩やかに変化する「マルチフォーカル構造」になっています。

遠近両用レンズ説明
この構造により、1枚のレンズで近くも遠くも見えるようになっており、脳がそのとき必要な距離の情報を選び取ることで、スムーズにピントを切り替えることができます。
見え方としては、ガラス越しに外の景色を見ているような感覚です。人はガラスに映る自分の姿と、その奥にある風景を意識せずに見分け、自然にピントを切り替えています。 遠近両用コンタクトレンズも同じように、レンズ内にある複数の度数の中から、脳が見たいものに焦点を合わせてくれる仕組みです。
※メーカーによって仕組みが異なることがあります。

✓遠近両用コンタクト特有の度数表記
遠近両用コンタクトレンズには、近くを見えやすくするための加入度数(ADD)が「+(プラス)」で表されます。
これは、遠くを見るための度数と近くを見るための度数の差を表しています。加入度数(ADD)を調整することで、近くの見やすさを向上させることができます。

製品によって用意されている加入度数が異なるため、眼科医に相談しながら自分に合った見え方の製品を探しましょう。


遠近両用メガネとの違い

遠近両用メガネと遠近両用コンタクトレンズは、見える仕組みが異なります。
遠近両用コンタクトレンズは、レンズの中心から周辺に向かって度数が緩やかに変化しており、全ての度数を通して見た情報から脳が適切な見え方を選び取って見える仕組みです。そのため、視線の移動は必要ありません。

一方、遠近両用メガネはレンズの上部に遠くを見る度数、下部に近くを見る度数が配置されおり、視線を上下に動かすことで見え方を切り替える仕組みです。
どちらも1枚のレンズで近くと遠くの両方に対応できる点は共通していますが、ピントを合わせる位置の切り替え方や、見え方の感覚には違いがあります。

見た目の印象を変えたくない時や、スポーツなどの運動時はコンタクトレンズ。手軽に着脱したい場合や長時間使用したい場合はメガネを利用するなどして、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

✓老眼鏡とは何が違う?
遠近両用メガネと混同されがちな老眼鏡は、レンズ全体に「近くを見る度数」のみが入っているため、遠くを見ることはできません。主に読書やスマホ操作など、手元を見る場面で使用されます。

老眼鏡は近くに特化している分、遠近両用メガネよりも手元がはっきり見えるというメリットがありますが、かけたまま遠くを見るとぼやけてしまうため、用途に応じた使い分けが必要です。


遠近両用コンタクトレンズのメリット・デメリット

メガネとは違った使い心地で、日常のさまざまなシーンに取り入れやすい遠近両用コンタクトレンズですが、はじめて使う方は「ちゃんと見えるの?」「慣れるまで大変?」と不安を感じることもあるかもしれません。
ここでは、遠近両用コンタクトレンズの主なメリットとデメリットについて、わかりやすくご紹介します。

メリット

●1枚で近くも遠くも見える

遠近両用コンタクトレンズの魅力は、1枚のレンズでさまざまな見たいものの距離に対応できること。老眼鏡のように「近く専用」ではないため、遠くを見るたびにメガネを外す必要がなく、日常の動作がスムーズになります。
レンズには、遠く・中間・近くの距離に対応した度数がバランスよく組み込まれており、脳が適切な見え方を選び取って自然な見え方が実現します。
慣れてくると、読書から運転まで、幅広いシーンで自然な視界を保てるようになります。

●フレームがなく広く自然な視界を得られる

コンタクトレンズにはフレームがないため、視野が広く、自然な見え方が得られるのも大きなメリットです。
スポーツやアウトドアなど、体を動かす場面でも邪魔になりません。また、花粉症や風邪などでマスクを着用しているときでも、メガネのように曇る心配がないため、ストレスを感じにくいのも嬉しいポイントです。

●見た目の印象が変わらない

コンタクトレンズを長く使用していた方などは、老眼が進行してから老眼鏡や遠近両用メガネをかけることに抵抗があったり、不慣れな場合もあるかもしれません。遠近両用コンタクトレンズであれば、見た目に変化はないため、老眼に気づかれることもないでしょう。

デメリット

●慣れるまで時間がかかる

遠近両用コンタクトレンズは、1枚のレンズに複数の度数が組み込まれているため、感覚をつかむまでは見え方に違和感を覚えることがあります。
特に、視線を移動させたときにピントが合いづらかったり、視界がぼやけて感じることもあるかもしれません。

最初は短時間の装用から始め、少しずつ使用時間を延ばしていくことで、徐々に目がレンズに慣れていきます。無理なく段階的に慣らしていくことが、快適に使い続けるためのポイントです。

●暗所では見づらい場合がある

暗い場所では瞳孔が大きく開くため、遠近両用コンタクトレンズの複数の度数領域を通して見てしまい、ピントが合いづらく感じる場合があります。
特に夜間の運転やトンネル内では、対向車のライトや街灯の光がまぶしく感じたり、視界が不安定になることもあるため注意が必要です。

慣れるまでは短時間の運転から始める、または夜間はメガネに切り替えるなど、状況に応じた使い分けをするのがおすすめです。

●コストがかかる

遠近両用レンズは特殊な設計を採用しているため、一般的な単焦点レンズに比べて価格が高くなる傾向があります。さらに、1dayタイプと2weekタイプのどちらを選ぶかによってもコストは変わるため、使用頻度に合わせて検討することが大切です。

とはいえ、工夫次第でコストを抑えることは可能です。
例えば、定期購入なら割引価格が適用されることが多く、年間コストの削減につながります。また、キャンペーンやクーポンの活用も効果的です。
ショップによっては季節ごとのキャンペーンで、通常よりお得に購入できるチャンスがあります。こうしたサービスを上手に組み合わせてみましょう。

レンズワンでは、定期購入サービスや、定期的に割引クーポンの配布を実施しています。 少しでもお得に遠近両用コンタクトを使用したい方はぜひチェックしてみてください。

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遠近両用コンタクトレンズの費用相場

老眼対策としてコンタクトレンズかメガネを選ぶ際、気になるのが費用面です。初期費用だけでなく、日々のランニングコストも含めて比較しておくことで、自分に合った選択がしやすくなります。ここでは、それぞれの種類ごとの費用相場についてご紹介します。

遠近両用コンタクトレンズの費用

コンタクトレンズを初めて購入する際には、まず眼科での診察と検査が必要です。
診察後に発行される「処方せん(処方指示書)」には、度数だけでなく、レンズのカーブやサイズなど、装用に関わる重要な情報が記載されています。自分の目に合ったレンズを安全に選ぶためにも、まずは眼科でしっかり検査を受け、必要なデータを確認しておきましょう。
初回診察には健康保険が適用される場合が多く、自己負担額はおおよそ1,500円〜3,000円程度が目安です。

遠近両用コンタクトレンズの価格は種類によって異なります。

  • 1dayタイプ:両眼1ヵ月分(30枚×2箱)で約7,000〜10,000円前後
  • 2weekタイプ:両眼3ヵ月分(6枚×2箱)で約6,000〜8,000円前後
  • ハードレンズ:両眼(2枚)で約12,000~50,000円前後(数年単位で使用可能)
  • ケア用品:1dayタイプ以外を使用する場合は、洗浄液や保存液などのケア用品が必要です。1本1,000〜2,000円程度が目安です。


老眼鏡・遠近両用メガネの費用

メガネはコンタクトレンズと違い、一度購入すればランニングコストはかかりません。
既製の老眼鏡は、書店やドラッグストアなどで手軽に購入でき、価格は1,000円〜5,000円程度と比較的リーズナブルですが、度数やフィット感が合わない場合もあります。

遠近両用メガネは、メガネチェーン店などで10,000円前後から作製可能です。見え方の質や快適さ、デザインなども重視する場合は、20,000円〜50,000円以上になることもあります。
このように、メガネとコンタクトでは初期費用や維持費に違いがあるため、使用頻度やライフスタイルに合わせて、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

遠近両用コンタクトレンズを使う時のポイント

遠近両用コンタクトレンズは、通常のコンタクトレンズとは異なる見え方をするため、慣れるまでに時間がかかることがあります。
快適に使うためには、以下のポイントを意識しましょう。

老眼鏡と併用する

遠近両用コンタクトレンズは、1枚のレンズに複数の度数が組み込まれているため、近くを集中的に見たい場面では、視界がはっきり見えにくく感じることがあります。

また、長時間の装用は眼精疲労の原因になることもあるため、自宅では老眼鏡を使うなど、シーンに応じて使い分けるのがおすすめです。老眼鏡と併用することで、目への負担を軽減しながら自分に合った使い方をしましょう。

定期的に眼科で検診を受ける

コンタクトレンズを使用する際は、定期的に眼科で検診を受けることが大切です。視力の変化や目の病気のリスクを早期に発見するためにも、自分の目の状態を定期的に確認しておきましょう。
受診時には、見え方の違和感やレンズの使い心地などを医師に相談できるので、安心して使い続けるためにぜひ定期的な受診を心がけましょう。

最初は短時間から始めて、少しずつ目を慣らしていく

遠近両用コンタクトレンズは、その構造上、脳が見え方に慣れるまで時間がかかります。初めて使う場合は、まずは数時間程度の装用から始め、徐々に装用時間を延ばしていくのが理想的です。
無理に長時間使うと、頭痛や目の疲れにつながることもあるため、焦らず慣らしていきましょう。

コンタクトの装用時間について、詳しくはこちらの記事でご紹介しています。

>>コンタクトは1日何時間まで?適切な装用時間や初めての場合についても解説!

使用方法や装用時間を守る

コンタクトレンズは、決められた装用時間を守ることが大切です。長時間の使用や、就寝時の装用は目に負担をかけ、トラブルにつながる可能性があります。

また、レンズの洗浄や保存方法など、日々のケアを怠ると感染症のリスクも高まります。
使用するレンズの種類によってケアの手順は異なるため、製品に合ったケア用品や方法を事前に確認しておくことが重要です。

コンタクトのケアについて、詳しくはこちらの記事でご紹介しています。

>>コンタクトレンズのケア用品で必要なものは?どこで買うのがおすすめ?

>>あなたの洗い方は大丈夫?コンタクトレンズの正しい洗い方


遠近両用コンタクトに関するよくある疑問

コンタクトレンズを快適に使用するためには、BC(ベースカーブ)だけでなく、パッケージに記載されているその他の数値や用語も正しく理解しておくことが重要です。以下では、購入時に確認すべき代表的な項目を解説します。

Q. 何歳から遠近両用コンタクトが必要?

老眼は一般的には40代から始まるといわれていますが、早いと30代から始まる場合もあり、個人差があります。
スマホの文字が見づらい、読書が疲れるなどの症状が出てきたら、遠近両用コンタクトの検討時期です。年齢よりも「見えづらさ」を感じたタイミングが目安になります。

Q. 遠近両用コンタクトで老眼が悪化することはある?

遠近両用コンタクトが老眼を進行させることはありません。逆に放置してしまうと、目への負担が大きくなり、疲れなどを感じやすくなる恐れがあります。
早めにコンタクトレンズやメガネで矯正することをおすすめします。

Q. 初めてでもすぐに慣れる?

遠近両用レンズは、近くと遠くの焦点が一枚に組み込まれているため、見え方に慣れるまでに数日〜数週間かかる場合があります。短時間の装用から始めて、焦らずに徐々に慣らしていきましょう。

Q. 車の運転や夜間の使用は大丈夫?

遠近両用コンタクトは、夜間は光がにじんで見えたり、視界がぼやけて感じることがあります。
特に夜間の運転が多い方は、眼科で相談し、慣れるまではメガネとの併用などで無理せず、安全を優先するようにしましょう。

おすすめの遠近両用コンタクトレンズ

●シードワンデーピュアマルチステージ 32枚入

シードワンデーピュアマルチステージ

使用期間:1日使い捨て
BC(ベースカーブ):8.8
DIA(レンズ直径):14.2mm

「シード ワンデーピュア マルチステージ」は、純国産の遠近両用1日使い捨てソフトコンタクトレンズ。レンズ保存液に天然うるおい成分「アルギン酸」を配合。
また、レンズ素材は、水分を引き寄せてとどめる力が強い両性イオン素材「SIB」を採用しています。UVカット付き。
自然な見え方を追求した(※)光学設計で初めて遠近両用を使う方にもおすすめ。
※見え方には個人差があります。



●エアオプティクス プラス ハイドラグライド マルチフォーカル 6枚入

エアオプティクス プラス ハイドラグライド マルチフォーカル

使用期間:2週間使い捨て
BC(ベースカーブ):8.6
DIA(レンズ直径):14.2mm

「エアオプティクス プラス ハイドラグライド マルチフォーカル」は、アルコン独自の遠近両用デザインを採用。1枚のレンズに近く~遠くを見るための度数が配置され、手元から遠くまで自然な見え方になるよう設計されています。(※)
また、シリコーンハイドロゲル素材のエア オプティクスは、裸眼時の98%の酸素を角膜にとどけるため目への負担を軽減します。さらに、乾燥しにくい素材なので、交換する日まで快適な装用感をサポートします。
※装用感、見え方には個人差があります。



まとめ

遠近両用コンタクトレンズは、老眼による見えづらさを快適にサポートしてくれる便利なアイテムです。
「手元が見づらくなったな」と感じたら、それは遠近両用コンタクトの使用を検討するタイミングかもしれません。目への負担を減らし、快適な毎日を過ごすためにも、早めに眼科を受診して、自分に合ったレンズを処方してもらいましょう。

自分の目を守ることを最優先に、コンタクト生活を楽しんでくださいね。

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